TV朝日開局50周年記念ドラマ

警官の血 鶴橋康夫監督
2009・2・7(土)/ 8(日)2夜連続 原作「警官の血」佐々木


ミステリー・ドラマスペシャル
なぜ、祖父と父は
死なねばならなかったのか?

キャスト
一代目 安城清二 江口洋介
二代目 安城民雄 吉岡秀隆
三代目 安城和也 伊藤英明
公安警察官 早瀬勇三 椎名桔平
木村佳乃 貫地谷しほり 寺島しのぶ
栗山千明 高橋克典 佐藤浩市



第1夜   14.0%

安城清二が何歳の設定だか、よくわからないけど、若々しく新鮮な新米警官らしくって、爽やかだった。警官募集の新聞記事??を指差して「俺、警官になる!!!」(笑) 年齢制限とかあるんだろうけど、戦後ってこともあり、こだわらないのかもしれないわね。

冒頭のドカタ仕事や、研修だかの柔道やっている、白いランニング姿に萌え〜〜、本当はダサイおっさんの格好なんだけど、そこはあれ、江口洋介ってことで、汗と泥と薄汚れたランニング&たくましい腕・・・うっしっし♪〜〜〜なのだ。

木村佳乃さんとの新婚時代が、本当にほほえましくて、赤ちゃんができた時の喜びようは、こっちにまで幸せが伝わってくる。
これって、ミステリーなのかな??
だって早瀬が最初っからとんでもないヤツだし・・・。
男娼ミドリとのラブシーン??ただ後ろから抱きしめているだけなのに、すっごいエロかった。何がエロいって、桔平さんの腰からモモ〜ふくらはぎにかけての筋肉。ものすごく鍛えたんだろうなぁ。

阿藤快をとっ捕まえるのに、最後のおいしいところだけかっさらって、警視総監賞もらったよう感じるんだけど、頑張ったのは踏み込んだ同僚のほうじゃないの?いいのかしら。(笑) きわどいシーンも阿藤快がやると、なんか滑稽で、どっちかっていうと女が下着のままパンツだけぬいたのがいやらしかった。妙にリアリティがある。(~_~;)

そのお手柄で、念願の駐在所勤務になれてよかったってのに、すぐに火事が起きて、あっという間に殺されてしまった。
あんなにいい人なのに、あんなに優しい警官&夫で、父親なのに、あんなふうに首をしめられ、橋の上から落とされて死んでしまうなんて・・・。しかも自殺とか言われて・・・。悲しすぎる。
あまりにもあっさり死んでしまったので、涙もでてこない。
橋の上で、息子の民雄が清二のふえを見つけ「ピー」っと鳴らして敬礼をするところで、初めてせつなくなった。

同期の仲間である早瀬が殺したのよ。首をしめて橋の上から叩き落したのよ。清二の妻や民雄に教えてやりたかったわよ。それを高校の費用を援助するとか、わたしたちは親類のおじさんと同じだとか・・。笑わせるんじゃないわよっ!!おまえが殺したくせに〜〜。
でも、知らないのよね、二人とも・・。なんかやりきれないわ。どうして最初っから早瀬が犯人ってわからせるのかしら。誰だかわからないってやり方で、物語を進めてもらいたかった。


息子の民雄は父親のようになりたくて警察官になったのに、赤軍派の潜入捜査を命じられてボロボロになってしまう。あんなに爽やかだった清二の息子なのに、民雄ったらどんだけむさくるしいアタマと顔なんだろう。がっかりだわ。でも、不幸の二重苦三重苦の民雄には、吉岡君はぴったりだった。アル中だのDVだので、可哀想でたまらなかった。それが父のことを思い出して立ち直る場面では、うるっときたよ。殺されちゃってもう出番はないとおもっていた江口君が突如現れたので、もうけた気分だった。

2夜連続ってことなんだけど、駆け足すぎる。
1人1夜ずつやったほうがよかったんじゃないかな。唐突に月日がたつから、あれ??って部分が多かった。とくに吉岡君なんて、いきなり療養所にいるし・・・。いきなりアル中になっているし・・。もったいない。もう少し1代1代人物を掘り下げてほしいよ。





第2夜  15.4%


二代目民雄が過去のトラウマからなんとか立ち直り、父と同じ駐在さんになってホッとしたのもつかのま、住民のDV被害に駆けつける。麻生裕未がDV夫にボコボコに殴られているのが、本当に恐ろしかった。一旦は逮捕したとしても、あれくらいの罪じゃすぐ戻ってきちゃうわけで、帰ってくればいっそうひどく殴られるわけで・・。どっちかといえば、弱っちい民雄がどうやって助けるんだろう〜と思った。

まさか隣人が必殺仕事人??ごとき、畳針で殺すとは・・。奥田映二がただの隣人で出てくるわけないハズだった。そこで見つけた凶器を民雄が拾得物として日付を改ざんする。警察官としては、どうなの?ってとこだけど、みんなわかっていて見て見ないふりしたオカマの飲み屋のシーンがぐっときた。ママも、写真屋の高橋克典も、民雄が奥田映二をかばったんだってわかっているけど、何も言わない、何も聞かない・・・ありがとうございますと言いたいけど言わないってとこが、いいよね。

その写真屋さんの火事映像がきっかけで、早瀬のおじさんに気づく。ここまでは早瀬はおじさんんだったのよね、父の親友で亡くなってからいろいろ援助してくれたし、恩のある父の友人の1人だった。・・はず。それが父を殺した張本人だったとは。そりゃぁ血が逆流する思いだっただろう。

民雄VS早瀬
後編はじまって早々のクライマックスだった。
もともと民雄って繊細なのよ、だから早瀬にとっちゃひねりつぶすなんざ朝飯前。民雄が関係を持った女の子が妊娠して、生まれた子供と一緒に無理心中してしまい、おまえこそ人殺しだ・・って。自分が人殺しなのはさておいた、早瀬の論理ってめちゃくちゃ。でも純粋な民雄はうちのめされてしまう。4才の子供と心中か・・4才まで1人で育てて、その後心中って今言われたってねぇ、しかもおまえが病んでいたから言わなかったってダメ押しされちゃ・・確かに打ちのめされるわよね。

その2時間後、立てこもり人質事件で犯人に撃たれて死んでしまう民雄。自ら死に行ったとは思わないけど、消極的に「別に死んでもいいや・・」って気持ちもあったのかもしれない。

もし潜入捜査員になっていなければ、清二と同じような正義感の強い警官だっただろうな。それも早瀬がスパイとして闇の世界に民雄を放りこんだ気がしてならない。清二に肩車されて、敬礼をする子供だった民雄が、大人になって罪の意識にさいなまれながら銃弾に撃たれて死んでいく。民雄も可哀想だけど、清二のことを思うと泣けてくる。あの世から父、清二は息子の死んでいくさまを、どんな思いでみていたんだろう・・それを思うと、無性に泣けてくる。

そして三代目和也。
やっぱ三代目だよ、三代目らしいよ。(なにが??(笑))
最初のうちは、この三代目も、一代目、二代目どうように警察の館の中で葬り去られてしまうのか・・と思ったけど、どうしてどうして・・。左藤浩市っつあんに鍛えられたのか、女を寝取られて覚醒したのか(笑)、したたかに生きてくれちゃって〜^。
祖父や父が警察の権力によって、真実をねじ伏せられ、利用され、葬られたのを、三代目は己の力に変えて、権力をねじふせ、利用し、勝ち残ったってわけだ。

安城という同じ血が流れているわけで、それは同時に警官の血なわけだけど、なにゆえ和也が生き残ったのかな・・。和也は見てきたんだよね。警察によってボロボロにされた民雄を。そしてその民雄に殴られ泣いている母親を。子供にとっても地獄だったはず。でもその地獄から立ち直って、警察官として殉職した父親も見ている。立ち直る中には、まっすぐで誠実だった父清二のような警官になりたいという思いが大きな影響を与えている。それが結果として和也の中にも受け継がれ、祖父や父の生きざまが、和也を逞しく、強くさせたんじゃないかな。

早瀬が最後まで自分は悪くない。自分は謝らないと言ったのが印象的だった。自分をこんなふうにしたのは戦争なのだからと。確かにね、戦争が諸悪の根源なんだよね、でもね・・。でも、何も悪くない清二を殺したってことだけは許せない。
けれど結局、それも戦争なんだと思う。
ある日突然、何も悪くないのに殺される。
ある日突然、何も悪くない人を殺してしまう。
早瀬にとっては、清二を殺したのも同じことなのじゃないだろうか。
あまりにもあっけなく殺されてしまった清二だからこそ、その命の重みがひしひしと感じてくる。

ラストある意味、和也は祖父・父の無念の思いを晴らしたのかもしれない。でもなんか私自身気持ちは晴れなかった。和也は「俺は勝った」って言っていたけど、本当に勝ちだったのかな・ただ負けなかっただけじゃないのかな。清二と民雄はよくやったと言うのだろうか・・。無念さを晴らしてくれてありがとうと言いながら、きっと複雑な気持ちで頑張れ・・というような気もする。